TIIS認証説明会(2024年7月19日)資料・質疑応答

TIIS認証説明会 配布資料

TIIS認証説明会(2024年7月19日)配布資料 (PDF)

TIIS認証説明会 質疑応答

※TIIS認証説明会の当日に行われた質疑応答について編集をして掲載しております。

Q.機器の容器にTIISコンポーネントのケーブルグランドを取りつける場合、TIISコンポーネントの番号を申請書類上に示せば、ケーブルグランドの図面や試験結果の提出が省略できましたが、今後はどうなるのでしょうか?
A.今後、TIISコンポーネントの新規申請や更新申請の受付は行いませんが、既存のTIISコンポーネント取得品については、これまで通り検定に利用可能です。
ただし、TIISコンポーネントに適用された規格およびその版が、将来的に国内検定で利用できなくなった場合、新規検定の申請には利用できなくなります。(更新検定への申請は引き続き可能です。)
Q.TIIS認証の更新時および維持審査時に製造者の品質システムの監査が行われますが、それらの監査内容は同じですか?
A.はい。
維持審査は認証取得後に原則1年に一回実施し、更新審査はTIIS認証の有効期限の更新時に行いますが、基本的に審査方法に大きな違いはありません。
Q.TIIS認証の発行物を英文化することは可能ですか?
A.現時点では英文化に対応していませんが、要望が多ければ今後対応を検討いたします。
Q.接続箱の認定品は今後更新が不可能であると聞きました。認定からTIIS認証に切り替える必要がありますか?
A.2024年5月以降、接続箱の認定品の更新は行っておりません。ただし接続箱の認定およびTIIS認証は、いずれも国の規制に基づく強制認証ではないため、必ずしもTIIS認証に切り替える必要はございません。
Q.接続箱をTIIS認証に申請する場合、規格としては耐圧防爆構造(Ex2018 や IEC 60079-1) が適用されますか?
A.防爆の接続箱には、関連するIEC60079シリーズの規格が適用されると考えられます。接続箱の認定品は、旧来の防爆指針に基づいて認定されている可能性が高いため、TIIS認証では認定時と異なる評価(例えば、ルーチン試験など)を追加で実施しなければならない可能性があります。
Q.TIIS認証のランニングコストを教えてください。
A.TIIS認証では、新規認証、更新認証、維持審査および工場監査の費用などが発生します。
資料の「TIIS認証の手数料」をご参照ください。
Q.既存の検定とTIIS認証の主な違いは何でしょうか?
検定は今後も従来通り行われ、TIIS認証は別途実施されるのでしょうか?
A.検定とTIIS認証は別業務です。TIISの検定業務でカバーされている製品はTIIS認証の対象外となります。
TIIS認証に申請事例としてケーブルグランド単体の認証などが考えられます。TIIS認証品のケーブルグランドを取り付けた防爆機器の検定時にケーブルグランドの試験が不要となるので、検定期間の短縮につながるといった利点があります。
その他にも現在検定の対象外である非電気機器の防爆機器をTIIS認証に申請することなども可能です。
Q.TIIS認証の型式試験を実施する前に、認証を取得できる可能性があるかどうか相談することは可能ですか?
A.はい、当協会で実施している技術支援業務でご相談いただけます。
技術支援業務では、事前に試験を行い、その結果を基にTIIS認証や検定の申請に活用することなども可能です。
Q.TIIS認証では工場監査を行いますが、今後、国内検定でも工場監査が必要になるのでしょうか?
A.検定制度においては、検定対象機器の継続的な製造が可能かどうかを評価するため、従来より検査設備、製造設備、製造責任者、検査組織などの書類審査を行っております。そのため、今後、検定において新たに工場監査が必要となることはないと考えられます。
一方、TIIS認証はIECExなどの国際認証制度を参考にしており、多くの国際認証制度では工場監査が実施されています。これに基づき、TIIS認証でも工場監査を実施いたします。
Q.TIIS認証のケーブルグランドを電線管に組み合わせることができれば便利ですが、将来的に可能になりますか?
A.現在、検定の同一型式の見直しを行うことで、外部配線の引き込み方式を自由に選択できるようにする構想があります。その一環として、TIIS認証品のシーリングフィッティングやケーブルグランドを自由に選択可能にすることも検討しております。ただし、電線管用の引き込み機器に関しては、TIIS認証を取得する際に通常の引き込み機器よりも追加試験が必要となり、認証費用や期間が増加する可能性があります。
Q.耐爆発圧力衝撃乾燥設備技術指針(TR-47)の対象機器はTIIS認証の対象になりますか?
A.今後、TIIS認証の適用対象とする予定です。
Q.TIIS認証ではIECExやATEXなどの海外認証のTRやQAR,QANなどのレポートの内容を受け入れることが可能とのことですが、TIISとMOUを締結した海外機関のレポートのみが受け入れ可能なのでしょうか?
A.いいえ、どの機関のレポートも受け入れることが可能です。
ただし、TIIS認証の申請者が海外機関よりそれらのレポートを入手し、TIISに提出する必要があります。
Q.アンテナなどの防爆の単純機器はTIIS認証の対象になりますか?
A.いいえ。
防爆の単純機器はTIIS認証ではなく検定の対象となります。
Q.耐圧防爆容器(容器のみ)はTIIS認証の対象になりますか?
A.はい。
対象になります。
Q.ガスセンサーはTIIS認証の対象になりますか?
A.機器としてのガスセンサーは検定の対象になります。
ただし、機器に組み込まれるセンサー部分単体であればTIIS認証の対象となります。
Q.現在のTIIS認証の適用規格以外の方法で、リスクアセスメントでシステム的に安全性が担保されている製品を、TIIS認証にコンバートすることは可能ですか?
A.TIIS認証は既存の検定でカバーされていない製品が対象となります。そのため、国の規制により検定対象になっていない製品で、かつ適用規格を明確な場合には、TIIS認証の対象になる可能性があります。詳細につきましては個別にご相談ください。
Q.防爆モータは従来と同じく、検定の取得が必要ですか?
A.はい、その通りです。
参考までに、IEC/TS 60079-46(機器アセンブリ)は、複数の防爆機器を組み合わせて一つの機器として一括で認証する規格ですが、検定の対象にはなっていないため、TIIS認証の対象となります。例えば、タービン発電機など、圧力センサーや電磁弁、温度センサなどの個別の防爆機器により構成される一つの大きい防爆機器は、IEC/TS 60079-46(機器アセンブリ)を適用してTIIS認証の対象とすることができます。
Q.防爆モータを使用して印刷機などの大きな機器を製造する場合、IEC/TS 60079-46(機器アセンブリ)によるTIIS認証の対象になりますか?
A.場合によっては可能です。
IEC/TS 60079-46(機器アセンブリ)やISO 80079-36、ISO 80079-37(非電気機器)などの規格によりTIIS認証の対象として評価することができます。詳細につきましては個別にご相談ください。
Q.IEC/TS 60079-46(機器アセンブリ)を適用したTIIS認証について、機器の部品数が多いと認証費用は高額になりますか?
A.IEC/TS 60079-46(機器アセンブリ)は、基本的に検定や海外認証の既合格品の防爆機器を組み合わせて構成されます。
基本的に追加の試験は実施せず、各防爆機器のグレードから、機器全体としてのグレード(防爆記号)が適切かどうかの評価のみを行います。そのため部品数に関わらず、費用は比較的安価になると考えられます。
Q.非危険場所に設置する可燃性物質を取り扱う装置1台の安全性に関する見解書をTIISに以前発行してもらったことがありますが、見解書の対象はその装置1台のみで、TIIS認証の対象は今後製造する型式全体になるのでしょうか?
A.今後継続して製造される製品すべてを対象としてTIIS認証を取得する場合、工場監査が必要になります。
一方、すでに生産済みの特定の台数の製品のみを対象にしてTIIS認証を取得することも可能で、IECExでのユニット認証と同様に、テストレポートの発行のみで、工場監査(維持審査や更新認証時の工場監査含む)を行わずにTIIS認証適合証の発行が可能です。TIIS認証の有効期限更新時には更新手続きのみ行います。
Q.TIIS認証を取得したケーブルグランドと型式検定を取得した機器を組み合わせて防爆機器として使用する場合、その組み合わせで別途型式検定に新規申請する必要がありますか?
A.はい、その通りです。
Q.TIIS認証を取得したケーブルグランドと型式検定を取得した機器を組み合わせた防爆機器として使用する場合、IEC/TS 60079-46(機器アセンブリ)によるTIIS認証と、検定のどちらが申請対象になるでしょうか。
A.検定の対象となります。

 TIIS認証については運用を始めたばかりというのもあり、今後少々ルールが変わっていくことも考えられます。
 それについてはHP等での周知を行っていくと共に、不明な点等ございましたらお問い合わせフォームからご質問ください。